ダイヤモンド 4C以外の要因(2)蛍光性

Four-Cs

Other Factor

4C以外にダイヤモンドの輝きに影響を与える要因(2)蛍光性

蛍光性

4C以外の要因としてまず挙げられるのは、現在ダイヤモンド価格相場にも少なからず影響を与える蛍光性があります。

ダイヤモンドの蛍光性は、None(無し)・Faint(弱い)・Medium(中)・Strong(鮮やか)・Very Strong(かなり鮮やか)に分けられます。

蛍光性は、その有無が輝きに影響を与える要因とはなりませんが、蛍光性のかなり強いもの(VeryStrong)の一部では、オイリーというオイルを塗られたように白っぽくぼやけて見える現象が確認されています。

※蛍光性の強い全てのダイヤモンドが、オイリーになるという事ではありません。

逆にMediumからNoneに至るまでは、いかなる場合も影響を受ける事はありませんし、真夏の太陽下でMediumBlueのダイヤモンドを観察した場合においても、その蛍光を認識する事は困難です。

一般消費者としては、4Cのカラーやクラリティグレードの様に、蛍光性もNoneが一番良いとお考えになる事でしょう。

実際現在の相場では、蛍光性の強いものは弱いものより、相場価格が明確に低くなる傾向にあります。

※合成ダイヤモンドとの兼ね合いやその他の理由で、今後相場が多少なりとも変わる可能性があるかもしれませんので、知識として持っておき、余りこだわりすぎない方が賢明かもしれません。

ただ、ダイヤモンドの見た目と輝きに特化して言及するなら、一概にどちらが良いとは言えないと考えています。

強すぎる場合にはオイリーになる可能性のあった蛍光が、逆に弱い(Faint)~弱中位(Medium near Faint)程度では良い方向に働き、ダイヤモンド表面の透明感と照りを増幅し、より魅力的な外観になる場合もあるのです。

弊社ダイヤモンドルースの3(1)ステップオーダーで、蛍光性をNone固定ではなくFaintまで範囲を広げている根拠は、見た目の美しさと資産的な価値(Medium以下ですと相場価格が顕著に下がるため)を考慮した結果なのです。

GIAにおいても観察者は蛍光性のあるダイヤモンドの外観を好む場合が多いと言及しています。

現在ではダイヤモンド選択の際に、敢えてかなり強いものを選ばない限り、前述のオイリーに該当する可能性は無いと考えられますので、ダイヤモンドの輝きという意味では余り気にする必要は無いでしょう。

ダイヤモンドの輝きに影響を与える他の要因としましては、観察環境と審美眼とプロポーションの違い、そしてタイプの違いが挙げられます。