Market Price
当初0.2ct台は一時的なもので、また元の0.3ct台に戻るだろうと思われていましたし、プラチナ地金が高騰した際はホワイトゴールドの商品が出回ることは、宝飾業界では昔からの出来事でした。
しかし、特別だと思われていたこれら2つの要因が徐々に一定のセグメントから受け入れられ広がりを見せ、特別なものでなくなるにつれ、自然と婚約指輪の相場価格が下がってきたのです。
その要因を最も顕著に表した、首都圏のご購入カラット別のリサーチでは、0.2~0.299カラットのダイヤモンドを選んだカップルが31.8%で最も多く、続いて0.3~0.399カラットの27.0%、0.4~0.499カラットの11.7%へと続きます。
0.2カラット台と0.3カラット台で全体の約6割を占める結果となったのです。
0.2カラット未満 8.7%
0.2~0.299カラット 31.8%
0.3~0.399カラット 27.0%
0.4~0.499カラット 11.7%
0.5~0.599カラット 9.2%
0.6~0.699カラット 2.5%
0.7~0.799カラット 1.4%
0.8~0.899カラット 0.2%
0.9~0.999カラット 0.5%
1カラット以上 1.2%
ここで相場価格とは別に考察したいのは、全体の約6割が0.3カラット台以下なのに対し、ご購入価格の平均が33.3万円とやや高額になる現象ですが、それは「婚約指輪の値段の違いについて」のコラムに譲ります。
一方で、相場とされる金額やダイヤモンドのカラットより、数倍の婚約指輪をご購入される方もまた一定数確実にいらっしゃいます。
そういった意味では、婚約指輪の相場も2極化が進んでいると言えるでしょう。
2013年初頭よりアベノミクス効果で景気が良くなっていると報道されております様に、2013年から2014年にかけての婚約指輪の価格相場は、今回の発表に比べ上がることが予想されています。
また、弊社2014年前期の動向では、2013年後半から皆様が婚約指輪としてご購入されるダイヤモンドの平均カラットも、0.2カラット台の需要が減り、0.3カラット台へ需要のシフトがあった様に感じています。
ブランド婚約指輪には金額的に抑えられる0.2カラット台のものが未だ多くございますが、全体的なエンゲージ相場の潮流が以前の0.3カラット台以上の流れに回帰しつつある様に感じています。
以上、婚約指輪の相場に付いて少し掘り下げて考察して参りましたが、実際に相場価格は分かったつもりでも、まだ価格で悩まれる方も多いのではないでしょうか?
まず何よりも大事なことは、婚約指輪を贈りたいと思う純粋な愛の気持ちであり、贈られた時の心から湧き出る非常に嬉しい感謝の気持ちであり、その事柄がもたらすお二人の深い結び付きであることは言うまでもありません。
これだけは、過去から未来に至るまで変わることの無い、永遠の真理であると言えるのではないでしょうか。