ダイヤモンドの4C カット

ダイヤモンドの4C カット

ダイヤモンドの4C カット

Cut(カット=全体的な形のバランスと研磨の仕上げの状態)

  • 概要
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カット

原石に永遠の生命を吹き込むもの。

カットとシェイプを混同されている方が多いようですが、カットはダイヤモンドの全体的な形のバランスと研磨の仕上げの状態を表しています。

カラー、カラット、クラリティは自然が決定しますが、ダイヤモンドに輝きという永遠の生命を吹き込むのは熟練したカット職人の技。

最新の技術と経験に裏付けられた職人技によってバランスよくカットされたダイヤモンドは、光をよく取り込み、きらめきを増幅させ、限りなく価値を高めます。

原石の研磨は、まさにミケランジェロやロダンの傑作にたとえられるような芸術であり、ダイヤモンドの輝きは、生命、愛、情熱を象徴するものです。

ダイヤモンドカッターは常に2つの基本的目的に留意しています。

1つは効果的な光の戻り(ライトリターン・ブリリアンス・ディスパージョン)

もう1つは高い歩留り(ウエイトリカバリー)です。

カットグレーディングシステムは、以下に該当する標準的なラウンドブリリアントカットを対象とします。

カラー:DからZカラーまで

クラリティ:フローレスからI3

カラット:自動測定機で計測可能な大きさ(目安としては約0.1ct以上)

GIA新カットグレーディングシステム

カット グラフ カット グラフ

カットグレードはプロポーション要素(プロポーションの各寸法については自動測定機ダイア メンションを使用)をGIA Facetware Cut Estimatorデータベース(3850万通り以上)で照合し、目視評価要素を経てExcellent・VeryGood・Good・Fair・Poorの各グレードに決定されます。

プロポーション要素

テーブルサイズ・全体の深さ・クラウン角度/高さ・スター長さ・パビリオン角度/高さ・ローワーハーフ長さ・ガードル厚

目視評価要素

ガードル厚(谷部の最大 最小)・キューレットサイズ・ポリッシュ・シンメトリー

トリプルエクセレント・鑑定書記載例

上記数値は参考値です。

GIAカットグレードには、単語自体の意味合いを考慮しPerfect(完全)やIdeal(完全・理想的)という誤解を生む可能性のある単語の表記はございません。海外ジュエラーの多くには、カットグレード表記の無いGIA鑑定書(GIA鑑定書にはカットグレード表記があるものと無いものの2種類がございます。)を採用し、カット表記に関してはPerfect(完全)やIdeal(完全・理想的)を使用するケースがございますが、Excellent・VeryGood・Good・Fair・Poor以外はその会社もしくは店舗の独自グレード表記であり、GIAカットグレードを記載している事にはなりませんので注意が必要です。GIAダイヤモンド鑑定書の種類

2006年にアメリカGIAがカットグレードシステムを開発・導入したのを期に、2006年以降全世界のGIAシステムに則った正式なラウンドブリリアントカット・ダイヤモンドの鑑定書には、国やブランドに関係無くカットグレードの記載がされています。カットグレード記載の無い鑑定書の採用は、依頼者が意図的にカットグレードの記載を避けた事になります。同一書面上にカットグレード記載の無い鑑定書は、4Cのうち1つのグレーディングが欠けている事になり、正式な鑑定書と呼ぶ事は出来ません。

業界の慣習並びに商業的には、VeryGood(ベリーグッド)評価以上のダイヤモンドには、グレードの記載や広告表示を避ける事はありません。そのため、カットグレードが記載・明示されないダイヤモンドは、どれだけ良い広告文句が並べられていたとしても、一般的にそのダイヤモンドのカットグレードはGood以下と推測されます。

カットの状態によって、光をどのように取り込んでいるかがわかります。

ダイヤモンド・光の取り込み図

正確にカットされたダイヤモンドは、効果的な光の戻り(ライトリターン・ブリリアンス・ディスパージョン)を示します。

ダイヤモンド・取り込んだ光の反射1. 浅すぎるカット:下部から光が漏れている。

2. 深すぎるカット:側面から光が漏れている。

3. 完全なカット:上部での光や輝きが多い。

ダイヤモンドから放たれる美しい光輝がダイヤモンドの最大の魅力です。

その比類なき美しさはダイヤモンドが天然鉱物の中で特に優れた硬度と屈折率・分散率をもつことに由来します。

これらの特性を活かし原石を研磨(カット)することによって得られるブリリアンシー、ディスパージョン、シンチュレーションと呼ばれる光の効果と純粋な透明度が相乗作用してダイヤモンドは永遠に美しく輝くのです。

3Excellent(トリプルエクセレント)とH&C(ハートアンドキューピット)

3Excellent(トリプルエクセレント)

トリプルエクセレント・記載部分カットグレード(等級)はプロポーションと目視要素の総合評価で決まりますが、それと併記される仕上げ(フィニッシュ)項目に、ポリッシュ(研磨状態)とシンメトリー(対称性)があります。

3Excellent(トリプルエクセレント)は、その3つが全てエクセレント評価の、非常に正確で希少性の高いダイヤモンドです。

ノーマルExcellentやExcellent H&Cでは、ポリッシュとシンメトリーのどちらかか、双方がVeryGood評価となります。

通常3Excellent(トリプルエクセレント)では、殆どが下記H&C(ハートアンドキューピット)の現象が出ますが、中にはH&C(ハートアンドキューピット)の出ないものも存在します。

この場合、数値的には3Excellent(トリプルエクセレント)の基準に合致しておりますが、拡大して見た場合ある部分が正確でない可能性があるため、3Excellent(トリプルエクセレント)ご購入の場合、H&C(ハートアンドキューピット)の出ているものをご選択頂く方が懸命と言えます。

H&C(ハートアンドキューピット)

ハートアンドキューピット写真左の写真はダイヤモンドをクラウン側から、右の写真はパビリオン側から特別な条件で撮影したものです。

このように綺麗で正確な8つのアロー(矢模様)とハート像が観察されるようなものをハートアンドキューピットと称し、CGLやAGTのダイヤモンドグレーディングレポート(鑑定書)にサブレポートが付属します。

それぞれの形状や位置関係には基準を設け、エクセレントクラスで同じ様に見えるものでも、少しのズレ等が原因でH&C(ハートアンドキューピット)と認定されないものが沢山あります。

正式な基準のH&C(ハートアンドキューピット)は、1ピースが0.1ct未満のダイヤモンドルースには交付されません。

中央宝石研究所:ハート&キューピット判定基準(PDFファイル)

大量に出回っておりますファッションリング・アクセサリー用途のものは、殆どの場合が1ピース0.1ct未満や、形がかなりずれている事から、正式にはハートアンドキューピットとは言えません。(写真付きのものは大量に複製されているもので、その商品自体のダイヤモンドを撮影したものではありません。)

H&C(ハートアンドキューピット)は、下の様な特殊な装置を使用すると、テーブル面からはキューピットの矢(アロー)、パビリオン側からはハートの模様が見られる現象を指し、主としてプロポーションとシンメトリーの優れたダイヤモンドに見られるものです。

稀にベリーグッド評価のものでもエクセレントに限りなく近いもので条件が揃えば同様の現象が出る(VeryGood H&Cと呼ばれExcellent H&Cと同様にH&Cのサブレポートが付属します)ため、それだけでカットの良し悪しを決めるものではありませんが、カットの見た目の判断基準になることや、近年の認知度アップと需要増により、通常のノーマルExcellentよりExcellent H&Cの方が、相場価格が高くなっています。

ジェムファンタジー ジェムファンタジー / ジェムファンタジーミニ / GSペット(簡易スコープ)

Excellent(エクセレント)とVeryGood(ベリーグッド)の目視での明らかな違い

3Excellent H&C VeryGood
3Excellent H&C(拡大 VeryGood(拡大

上の図はカットグレード3Excellent H&C(トリプルエクセレント・ハートアンドキューピット)とVeryGood(ベリーグッド)のダイヤモンドを目視し易い様に表面反射を抑えて撮影した鑑定書に添付される写真です。

3Excellent H&C(トリプルエクセレント・ハートアンドキューピット)は私たちに芸術的ともいえる正確なプロポーションとフィニッシュを見せてくれます。

矢が放射状に均一に延びたパビリオンメインファセット(キューピットの矢)と、中心に見えるパビリオンに映ったスターファセットの8つのボウタイ(GIA用語・蝶ネクタイの模様)が正確に八角形を描いているのが特徴的です。

ノーマルExcellent(エクセレント)ではこれらの部分に数パーセントのズレが生じます。

しかし、VeryGood(ベリーグッド)になると、各ファセットにはサイズ・角度とも大きなズレが生じ、シンメトリー(対象性)が大幅に損なわれてしまいます。

正確にカットされたダイヤモンドは、表面反射を抑えても内面反射により明るく写っているのが判ります。

ダイヤモンドの輝きの要素

ブリリアンス、ディスパージョンおよびシンチュレーション

ブリリアンス

表面および内部反射によって目に戻ってくる全ての光の総体を意味する。内部に関しては、石がどのようにカットされているかに大きくかかっている。

ディスパージョン(ファイヤー)

白色光の拡散と、その構成要素であるスペクトル色相への分離。

ダイヤモンド自体のディスパージョンは高いが、ディスパージョンがその本領をどの程度効果的に発揮できるかは、カットによって決まる。

シンチュレーション(スパークル)

石、光源または観察者が動く時に見られる光のきらめき。

プロポーション(カット総合評価)とフィニッシュ

プロポーション(カット総合評価)

プロポーションは各部分およびファセットのサイズと角度の関係です。

テーブルサイズ、クラウン角度、ガードルの厚さ、パビリオン深さのパーセンテージ、キューレットサイズ、シンメトリーを調べます。

フィニッシュ

デザインの実現、カッティング細部の正確度、および研磨の質。

各用語とファセットの名称

ダイヤモンド側面図

ダイヤモンド クラウン側 パビリオン側

a: Table b: Bezel c: Star d: Upper Girdle e: Pavilion Main f: Lower Girdle

カット

カットはダイヤモンドの美しさに対し人間が関与する部分であり、他の3つのCに重大な影響を及ぼします。

カットによって色を強調することもインクージョンを隠すこともできます。

今日のデザインは、ダイヤモンドに見られる独特の美しさを引き出そうと努力した人々が何百年にもわてって研究、実験した結果です。

しかし、カッターも最高の美しさを引き出すことと最大の歩留りとで選択を迫られ、妥協することも結構多いのです。

1個の原石を分析する際、カッターはその石の可能性を見極めた上で、最も価値のある特徴の組み合せになるよう計画を立てる必要があります。

4Cという用語の場合、カットはダイヤモンドのスタイルとメイクを含みます。

スタイルはファセット配置の基本的なパターンを意味する場合と、石の形状を意味する場合と両方を指している場合がある。

メイクはプロポーションとフィニッシュを意味する。

大抵のダイヤモンドは、3つの基本的なファセット配置(ブリリアント、ステップ、ミックス)のうちの1つを採用している。

ブリリアントのファセットパターンは石の中央からエッジに向かって放射線状に並び、ファセットの形は三角形、もしくは三角形の組み合わせである。

標準ラウンドブリリアントのクラウンは中央に大きなテーブルファセットがあり、ガードルエッジに向ってベゼルファセットが放射線状に並んでおり、

パビリオンメインがキューレットからガードルに放射状に広がっています。

シェープとは、石に枠付けした際に見られるガードルの輪郭のことです。

ラウンドが最も一般的なダイヤモンドシェープです。

どんなカッティングスタイルでも魅力的ですが、プロポーションが鍵となります。

様々な部分やファセットの寸法と角度の関係が、ブリリアント、スパークル、ファイアー(ダイヤモンドの外観上の最も重要な要素)を美しく発揮させます。

フィニッシュとして考慮される特徴は一般に、ダイヤモンドの外観にはほとんど影響を及ぼしませんが、クラリティやプロポーション評価の微調整要因となっています。

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本文の参考資料並びにソース:GIA DIAMOND / DTC リーフレット
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