Four-Cs

Synthetic Diamonds

合成(人工)ダイヤモンド(1)

デビアスが合成(人工)ダイヤモンドのジュエリーを販売

2018年5月デビアスが合成ダイヤモンドのジュエリーを販売すると発表しました。

そのダイヤモンドは「LIGHTBOX」というブランド名で、1カラット当たりの単価が800ドル(0.25カラットが200ドル、1カラットは何と800ドル、ジュエリー製作費は別途)で販売されるそうです。

カラーはピンク、ブルー、ホワイト(透明)を揃えています。

これまで天然ダイヤモンドの価値を世界中に広めてきたデビアスだけに、宝石業界もざわついている様に感じます。

合成ダイヤモンドは1954年にゼネラル・エレクトリック社により最初のものが作られてから、主に工業用として使われてきました。

宝石品質の合成ダイヤモンドは1986年に市場で入手可能となり、ジュエリーとしての販売会社もデビアスが初めてではありません。

デビアスのCEOであるブルース・クリーバーは「研究所で作ったダイヤモンドは特別ではなく、本物でもユニークでもない。」と、これからも天然石の販売をメインにする意向を明らかすると共に、「永遠ではなくても今この瞬間にはぴったり。これまでになかった手頃なファッションジュエリーを提供する。」とも話しています。

この発表を受け、ダイヤモンド産業は「エンゲージリング等の高級な指輪に飾られる天然ダイヤモンド」と、「価格にシビアな若者が着けるファッションアイテムとしての合成ダイヤモンド」に二分されるというアナリストの指摘があがっています。

モルガン・スタンレーの報告書によると、合成ダイヤモンドは2020年までに市場シェアの7.5%を獲得する可能性があるそうです。

特に男性がエンゲージリングの購入の際に、合理的であったり倹約であったりすることから、高価な天然ダイヤモンドの代替え品としてとても喜びそうな話題です。

ラボグロウン(合成)ダイヤモンドは、比較的新しい工業製品という性質上、今現在が最も高価で将来的な価格の下落は避けることが出来ません。

合成ダイヤモンドジュエリーの需要もこれから徐々に増えていくでしょうが、欧米先進地の動向を見る限り、今のところ天然石に取って代わるものではないでしょう。

天然のダイヤモンドを使ったリーズナブルで高品質なジュエリーの実現に邁進しなくてはと、改めて考えさせられた記事でした。